間違いだらけのひな祭りの歌、トンデモソングだって知ってた?
あかりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
五人ばやしの 笛太鼓
今日はたのしい ひな祭り
3月3日はひな祭りですね。
上は誰もが知っている曲「うれしいひな祭り」の歌詞です。
作詞家はサトウハチロー。
実はこの曲、間違いだらけのトンデモソングだって知ってました?
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問題は2番
お内裏様(おだいりさま)と おひな様 二人ならんで すまし顔
私なんかはこの歌詞をそのまま聞いて育っていますので、
男ひなを「お内裏様」、女ひなは「おひな様」と思っていました。
でも、本当は
「お内裏様」は男女一組のおひな様
「おひな様」は全ての人形の総称
なのです。
サトウハチロー氏があきらかに間違って作詞したため、
日本人はほとんど、おひな様は女、お内裏様は男、で覚えていると思います。
だって、「二人ならんで」って書いてありますもんね。
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さらに3番
すこし白酒(しろざけ) めされたか
赤いお顔の 右大臣(うだいじん)
写真を見たとおり、向かって右側にいる人形は赤ら顔ですが、 この人は、「左大臣」です。
だから正確には「赤いお顔の左大臣(さだいじん)」と歌べきです。
この右大臣・左大臣の二人は、「随身」と呼ばれる護衛で、 年長者、高位者が左側(向かって右)に座るのが決まりです。
このあきらかな歌詞の間違いを最も気にしていたのは、当のサトウハチロー氏でした。
「うれしいひな祭り」を嫌っていたサトウハチロー
岩手県北上市のサトウハチロー記念館。 サトウハチローの次男である館長の佐藤四郎氏は 「父が自分の作品の中で一番嫌ったのが、うれしいひな祭りでした、 我が家では、うれしいひな祭りはタブーでした」 と言っています。
サトウハチロー氏は戦前戦後に活躍した童謡作詞、作詞家、作家です。
代表曲に
童謡では、 「ちいさい秋みつけた」 「かわいいかくれんぼ」 「うれしいひなまつり」
歌謡曲には、 「リンゴの唄」 テレビドラマ「ありがとう」主題歌 「長崎の鐘」 などがあります。
他に校歌、CMソングなど多数あり、作家としても多くの作品があります。
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「うれしいひな祭り」に込められた思い
この歌は1935年頃に作られました。 当時サトウハチロー氏は離婚をしたばかり。 サトウハチロー氏は不憫な思いをさせた子供達のためにひな人形を買い与えました。 その子どもたちとの楽しい思いを歌ったのが、この「うれしいひな祭り」だそうです。
ただただ楽しいだけでは無く、この歌には若くして亡くなった姉への思いも込められていると言われています。
お嫁にいらした ねえさまに
よく似た官女(かんじょ)の 白い顔